淀川の写真
経緯
ブラッド・ピッド主演の「ブラッドダイヤモンド」という映画を家で見ていた。1991年から2001年のシエラレオネでの紛争を題材とした、紛争ダイヤモンドを巡るアクションサスペンス映画だ。
内容はさておき、この映画を見終えてからふと窓の方を見てみると、夕日に照らされていた雲が案外綺麗だった。
それで淀川に行ってみようかなと思った。この時16時15分。日没まであと30分だった。急いで着替え、カメラを携え家を出た。
安全の範囲内で自転車を飛ばした。大学入学以降運動を全くしていなかったので非常に疲れた。
疲れはしたが間に合ったので良かった。
写真
↓夕日のレンブラント光線と「リバティ」という名のマンション。こうして夜に出歩き、綺麗なレンブラント光線やこのマンションをカメラを使って写真に収め、この写真をコメント付きで世界中に公開できる程度には「自由」があるのだと思うと、非常に感慨深い。
↓いつもの淀川と空。淀川河川公園枚方地区に来れば夕焼けと大きくて静かな河川のセットを楽しみ放題ですよ。
↓沢山の鉄塔と夕日。夕日と鉄塔ってなんだか合う気がしませんか?なんだかノスタルジックな感じがして良いと思います。
↓なんとなく寂れた感じを出そうと思ったのですが、ここは普段から賑わっているのでイメージ的に寂れた感覚を持てず、上手い構図が分かりませんでした。技術力不足ですね。
「ガルパンはいいぞ」は本当だった
はじめに
まだ未視聴の方は当記事にはネタバレがあるので注意してください。
アマゾンプライムビデオでガルパン全12話とOVAのこれが本当のアンツィオ戦です !と劇場版を視聴しました。
これから、その全体の感想を述べていきたい思います。その理由は感想の交流をしたいからです。何かを楽しみ、その何かを誰かと語らうことは楽しいことですからね。
きっかけの一話
きっかけはニコ動での一話の無料配信でした。
「そう言えば『ガルパンはいいぞ』なんて言葉があったけど本当にいいのかなあ?ガールズってなんか露骨なタイトルだし。せっかく無料なんだし一応見てみようかな。」と少しネガティブな印象を抱いていましたが、見事に良い意味で裏切ってくれました。
つまり一話の時点で既にかなりのめり込んでいました。
SEもBGMも戦車もキャラも作画もストーリーも良い。ハマらないわけがありませんでした。大迫力な砲撃音、「戦車道行進曲!パンツァーフォー!」という名曲、細かく作り込まれた3DCGの戦車、なんだか闇を抱えていそうな主人公を支えてくれる友人が一話で登場、単純に登場人物は可愛いし背景も凄く綺麗、ストーリーは良く練られている気がして今後の展開に期待大、つまり全てが良かったです。
特に一話でのあの締め方が凄く良かったです。最初に4話の一部始終を見せることによって、女子高生×戦車のイメージをまず頭に与え、そのイメージを基にこれからの主人公たちの活動を想像しやすいような終わり方、つまり錆びた戦車と戦車道履修者が一同に介したシーンで終わらせる。「これから一体どんな活躍をするのだろう。あんな感じにド派手にやるのかな。」などと期待に胸を膨らませたものです。続きが気になって気になってしょうがなかったです。
それに勢い余って、まだ一話しか見ていないのに
ガルパンはいいぞと言いたくなっていました、ごめんなさい。
ということで一話を見てからすぐにアマゾンプライムに入って2話以降を一気に視聴しました。
全体の感想
ここから一気に飛んで全体の包括的な感想を述べることにします。
現代日本の市街地 & 戦車
まずはやはり「戦車」と「現代の町」を上手く繋いだことには凄く興奮しました。
今でも4話の観客席にいたおじいさんのセリフが記憶に新しいです。私はこの場面でガルパンは名作だと確信しました。
おじいさんA「うちの店がああ!これで新築できる!」
おじいさんB「縁起いいなあ。」
おじいさんC「うちにもつっこまねえかなあ。」
「うちの店がああ!」というのは視聴者にとっては下げのミスリードとして働きました。現実感覚では戦車だろうが何であろうが自分の家を壊されたら普通怒ったり悲しんだりするはずだからです。
しかし、その次のセリフ「これで新築できる!」で上げてきました。
私はアニメしか見ていないので当然このセリフ群の意味を考えざるを得ませんでした。つまり推測ですが、戦車によって破壊されたものには全面的な保障が降りるのでしょう。それぐらいないと喜べないと思うからです。
だから戦車は町内で気兼ねなく走行できたり砲撃できます。実際、女子高生たちが建造物を破壊してしまうことを危惧している描写はなかったような気がします。
町内の観客達も町が破壊されても保障が降りて元通りどころか新しくなって返ってくるのですから、皆一緒に楽しみながら戦闘を見ていられる。観客が自分の家が破壊されないかなと願うことに全くの不自然さを感じさせないというのは凄く練られた設定だと思いました。
といっても、いくら保障があるとはいえ町が破壊されるというのは見ていて良い気分ではないという人もいるはずです。それに今まで住んでいた家が破壊されるわけですから、そこに誰かが住んでいた証、家にまつわる思い出が破壊されるのです。猛反対する人はいたはずです。
そこのところはどうやってアニメ内の世界で折り合いをつけたのかなあと気になるところではあります。アニメ内で大洗、もとい現代の市街地で戦車戦を行えることとなった経緯を媒体はなんでも良いので知りたいところです。
女子 & 戦車
萌え?
女子を何かと繋ぐというのはよく見る手法で、萌えに疲れていた私は「戦車をダシに萌えに終始するのでは」という偏見のある推測をしていましたが、はじめにでも言ったとおりに良い意味で裏切られました。
ストーリー展開上において萌えが不要であり、実際に萌え描写は殆ど使われていませんでした。ですので不要な萌え要素がなかったという意味でストーリーに集中することが出来ました。
ここで私が言いたいことは、素人考えですが、ストーリーを殺してしまうほどの萌え演出が好きではないだけであって、ストーリ展開上必要であったり、作品の魅力を上げる為であれば使えば良いということです。そうなるとそれは萌えではなく立派な描写の一つになるのではないでしょうか。
といっても、作品制作の門外漢である私にはこのあたりの詳しい事情は知らないので、既に既出の考えだとは思いますが。
とにかく、私がガルパンにハマった理由の一つは「余計な萌え描写がなく、そのおかげで物語に集中することができたこと」です。
キャラクター
それぞれの校風、それぞれのチームの個性、そしてそれぞれの個人の個性がわかりやすく明瞭に設定されていて、キャラクターたちによる魅力的な交流を楽しむことが出来た。
皆違って皆良いといえるようなキャラクター達だったと思います。
特に頭に残っていた場面は、なぜか劇場版で西住みほさんが温泉内で知波単学園の西絹代さんと会話しているシーンでした。
↓うろ覚えですが
みほ「色々と勉強になりました!」
絹代「具体的にはどこがですか?」
みほ「・・・精神?」
絹代「なるほど!」
このシーンでみほさんの指揮官的な性格の一つを垣間見ました。
つまり社交辞令的コミュニケーションをするということです。共に戦った学園の隊長への労いで最初の発言をした時、それがあまりにも露骨に嘘っぽく聞こえたのか、あんこうチームの面々は苦笑いを浮かべていました。実際、知波単学園は正面から突撃して無駄死にしていたのでみほんさんが学ぶところはなかったのだろうと素人目には写りましたが、どうなのでしょうか。
社交辞令ならもっと上手いことを言えなかったのかとは思いましたが、高校生ですので口上はまだ発展途上なのでしょうか。
西絹代さんはかなり実直な方だと思います。劇場版で大洗女子学園チームが勝利した後に「ありがとうございました」とあんこうチームが言った後に絹代さんは「こちらこそお礼を言わせていただきたいです」と深々と礼をしています。ここから彼女が基本的には礼儀正しく真面目であることが伺えます。
となりますと、やはり絹代さんとしては「色々と勉強になりました」と言われればそれを社交辞令として捉えず、「具体的にはどこがですか」と聞いて会話を発展させていこうとするであろうことは容易に想像が出来ます。
二人の性格が違っていて、そのせいで会話がすれ違ってしまったというのがこのシーンでの焦点と言えば良いのでしょうか。
と、このシーンひとつとっても濃いのに、こういう内容が濃い交流が他にも沢山あるんです。
しかし、なぜこれが頭に1番残っていたのかは謎です。きっと自分の性格に通ずる何かがあったのでしょう。あんまり明るくないシーンを例として出してしまって申し訳ないですが、他にも素晴らしいシーンは沢山あります。
戦車
戦車について門外漢である私にも分かるようなストーリー展開はありがたかった。手に汗握る展開に終始燃えていました。基本的に登場する戦車の特徴をサラッと誰かが言うだけで、キャラたちが連携をとりつつ戦車を縦横無尽に動かすという描写に焦点が当てられていた気がします。たまに分からない専門用語が出てくる時がありましたが、それについてストーリーを楽しむにあたって理解が不可欠、ということでもなかったので凄く配慮が行き届いていたと思います。そしてきっと戦車に詳しい方がよりガルパンを楽しめるのだと思いました。
戦車 & 道
まさか戦車が道とくっつくとは思いもよりませんでした。
「乙女が嗜む伝統」ってつまりどういうことなのでしょうかと最初はちんぷんかんぷんでしたが、そのうち気にならなくなりました。戦車道は武道の一種類で柔道や剣道とかと同じなんですよ、きっと。暴論で申し訳ありません。その謎について考えることはやめました。謎については設定集などを読んだほうが良いのでしょうか。
礼に始まって礼に終わる。素晴らしいことです。
アンツィオ戦に至っては宴会まで開いていましたからね。
それに劇場版では大洗女子学園復興のために、かつての敵が味方となって協力しに来てくれました。戦車道で培った友情は凄いです。戦友が大洗女子学園の制服を着て戦車に載って応援に駆けつけてくる描写は感激のあまり泣きそうになりました。
総評
まさかガルパンにここまで心を動かされるとは思っていませんでした。ずっと心に残っているアニメは「コードギアス 反逆のルルーシュ」と「けものフレンズ」と「灰と幻想のグリムガル」だけでした。
ここに「ガールズ&パンツァー」も加わることになりました。
このアニメにはなぜだか凄く惹かれるのです。ここまで項目別に分けて感想を述べてきましたが、最期にもう一度言うと、全てが高次元のレベルで完成されていたのです。本当に凄いです。凄すぎます。何回も言います。凄すぎます。凄いです。最高です。
ガルパンは他にも様々な媒体で展開しています。特に書籍ですが、取り敢えず下記の本をアニメ視聴後に即買いしました。
ガルパンの秘密 ~美少女戦車アニメのファンはなぜ大洗に集うのか~ 【先行初回限定版】 [新書]
- 出版社/メーカー: 廣済堂出版
- 発売日: 2014/03/17
- メディア: 新書
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非常に楽しみです。それに他の書籍も買おうと思っています。最近総集編が公開されましたが、それも見ようと思います。最終章は絶対行きますよ。
こんなにも素晴らしい作品を5年間も放置してきた私ですが、少しやるせない気持ちになっています。ネットでたまに「ガルパンはいいぞ」という言葉を見かけていたのですが、そのたびに「はいはいそうですね」と一蹴していました。偏見というものは恐ろしいです。作品を見ることなしに偏った見方という色眼鏡で一顧だにしていなかったのですから。だからこそ反省の意味を込めて言わせてください。
「ガルパンはいいぞ」は本当だった。
2017/12/2 追記
「リトルアーミー (既刊全て)」「激闘! マジノ戦ですっ!(既刊全て)」「もっとラブラブ作戦です! (既刊全て)」「アニメ 漫画版&小説版 (既刊全て)」「劇場版 漫画版&小説版 (既刊全て)」「戦車道のよこみち」「戦車道のススメ (既刊全て)」「エンサイクロペディア 改訂版」「ガルパンフェブリ」「ガルパンアルティメットブック アニメ&劇場版」「ドラマCD 1~5」「フェイズエリカ」「リボンの武者(第1巻だけ)」
を購入しました。
リトルアーミーとマジノは傑作でした。簡単な感想を言うと、ガルパンワールドがいかに奥深いか、それがわかります。
特に内容的にはリトルアーミーは必読ですね。
「『戦車道』とは一体なんぞや」
という、アニメでは直接語られることのなかった本質的な答えが示されます。
それはもうでかでかでかとわかりやすく答えを教えてくれますよ。
リトルアーミーはアニメ終了後から結構経ってから連載が終わりましたが、アニメではなぜ西住みほは「見つけたよ。私の戦車道。」と抽象的な言葉をのみ語ったのかについては、リトルアーミーで語られていたことを前提としていたはずです。
そしてガルパンフェブリでもリトルアーミー同じようなことが吉田さんのインタビュー記事の方で書かれていました。つまり、やはり答えはリトルアーミーにあって、それが正解ということなのでしょう。といってもまだ購入したもの全部を読んだわけではないので他の書籍にも同じことが書かれているかもしれませんが。
え?「もったいぶらずに答えを教えて」って?
いえいえ、ぜひご一読ください!
私の口から答えを知るよりかは、物語を読んで知る方が100倍楽しめますよ!